そもそも糖尿病になるのは脂質摂取量が適量じゃないから糖尿病になる過程が分かると、高血糖になりはじめの境界型や2型糖尿病なりはじめの方が糖質制限するのは非常にリスキーであることが明白です。ちなみに1型糖尿病は2型糖尿病と原因が全く異なるため、ここでは2型糖尿病に限定したお話しになります。高血糖になるのはまずはインスリン抵抗性になるのがスタートです。糖質を摂取してインスリンが発動したのにもかかわらず、...
境界型・2型糖尿病に糖質制限がよろしくない理由
2016年03月19日
※以下、現時点ではメモ書きです。糖尿病を治すのに必要となる知識を勉強したことをアウトプットしており、最終的にはちゃんとまとめて読みやすくしますが現在は書き殴りです。
「糖尿病になってしまったので糖質制限を行って血糖値をコントロールする。」
これは糖尿病を「血糖値」という側面だけで捉えた対処であり、本質的な問題解決になっていません。
糖尿病の本質は「インスリンが足りない」ということ。
膵不全でありインスリン欠乏症候群なのです。
何らかの原因で膵臓のβ細胞が機能不全になり、十分な量のインスリンが出なくなる状態が糖尿病です。
単に高血糖症というだけであれば、インスリン抵抗性の要因を取り除くだけで高血糖にならなくなります。
肥満型の糖尿病はこのインスリン抵抗性が問題になっているだけで、β細胞自体はまだ機能不全になっていない場合も多いため、痩せるだけで空腹時血糖値、2時間値、HbA1cの値いずれも正常な範囲に戻る場合はあります。
問題はβ細胞に機能不全がおき、インスリンの分泌量自体が十分でない場合です。これが真の糖尿病で完治が難しい状態です。
血糖値という観点のみでいうと、糖質制限すれば食後血糖値もそれほど上がりませんし、HbA1cの値も大幅に下がるでしょう。
それによって高血糖による血管へのダメージを抑えることができる点はメリットです。
糖質制限派の方はこの血糖値の観点のみにあまりにも偏った見方をしています。第一人者の方になるとそういうポジショントークにならざるを得ない側面がありますので、情報受け取り側としてはちゃんと理論的に破綻していないかをチェックする必要があります。
糖質制限をするということは、タンパク質や脂質の摂取量が増えることを意味します。
タンパク質については、腎機能が正常という条件付きで摂取量が増えてもそれほど問題になりません。ただ腎臓への負担は増えますので、β細胞を酷使して機能不全になるように、腎臓を酷使することが良いことであるはずはありません。
糖質制限している方は定期的に腎機能が大丈夫なのか、尿タンパクがでていないか、尿アルブミンが出ているかどうかの検査が必要です。
次に脂質ですが、これは増えるとインスリン抵抗性の要因になり、中長期で糖質制限を行うとインスリン抵抗性増大からインスリン分泌も減ります。これを「脂肪毒性」といいます。
糖質制限の教祖や信者は「糖毒性」という言葉は出しますが、「脂肪毒性」という言葉は呑み込んで決して表に出しません。こういった部分を評価せずに糖質制限することはリスク要因となります。
また、脂肪摂取が多くなりますと筋肉や肝臓への脂肪沈着が増える(異所性脂肪沈着)ことによりインスリン抵抗性が増大します。
あとは、脂質には飽和脂肪酸、一価不飽和脂肪酸、多価不飽和脂肪酸の三種類ありますが、お肉などに含まれる飽和脂肪酸は動脈硬化のリスク要因となります。
糖質制限を行うと死亡率が高まることは知られていますが、基本的には飽和脂肪酸の摂取量が増えすぎていることが原因となっている可能性があります。ひとつのリスクとして捉えなければならないでしょう。
参考:糖尿病:糖質制限する?しない?:1 ( 生活習慣病 ) - 進藤医師のブログ - Yahoo!ブログ
インスリンというのは血糖値を下げるという目的だけのために存在しているわけではありません。
インスリンは同化ホルモンとも呼ばれ、不足すれば新陳代謝による異化(脂肪や筋肉、骨などの細胞が分解されること)が、同化(細胞が合成されること)を上回ります。
糖尿病患者が食べていても痩せていくのは、インスリンが足りないために代謝不全になって異化と同化のバランスが崩れているからです。異化が同化を上回る状態になっているので脂肪だけでなく筋肉も減って痩せてしまうのです。
血糖値が高いというのは炭水化物の代謝不全だけを見た場合であり、実際はタンパク質も脂質も共に代謝異常になっているのが糖尿人ということなのです。
血糖値だけ下げれば問題ない、という単純な話ではないのです。
まず高血糖を解決するためには、食べる糖質量をコントロールすることはもちろん必要です。
そして肥満の場合は、脂肪がインスリン抵抗性になるので脂肪量を減らすためにカロリー制限で痩せる必要があります。
また、インスリンとは別経路で運動によっても血糖値は下げられますので、運動によっての血糖値降下をすることがβ細胞への負担を減らす要素となります。
こういった基本的なことをすることはまず大事ですが、血糖値だけに着目してしまいますと、動脈硬化や心疾患のリスク、腎不全、肝不全、大腸癌などのリスクから目を背けることになります。
死にたくないから血糖値を上げないようにしてるのに、糖質制限によって他の病気による死亡率が上がるのでは本末転倒です。
インスリンは血中に漂っているブドウ糖を肝臓や筋肉などに供給するのが主な仕事です。
インスリンは、筋肉(骨格筋、心筋)、脂肪組織で、糖輸送担体(GLUT4)の発現を増加させ、ブドウ糖(グルコース)の細胞内への取り込みを、10~20倍、増加させる。(引用元:http://hobab.fc2web.com/sub4-insulin.htm)。
糖尿病になるとインスリンの働きが弱いため、十分な量の血中ブドウ糖を筋肉などに取り込むことができず、血中にブドウ糖が溢れ続けます。これが高血糖になる原因です。
人間の体のなかでブドウ糖の約70%は筋肉が使います。
血中のブドウ糖(グルコース)を筋肉に取り込む役割を担うのはGLUT4というタンパク質です。GLUT4は血中のブドウ糖を筋肉まで移動させますので、筋肉に移動できた分のブドウ糖は血中からなくなるので血糖値が下がります。
糖尿病になると運動を勧められますが、運動はインスリンとは無関係にGLUT4を増加させて、より多くの血中グルコースを筋肉に取り込めるようになるからです。
運動をすると食後上がった血糖値が下がることはよく知られていますが、これはGLUT4が活性化することによるものなのです。
2016年03月19日
そもそも糖尿病になるのは脂質摂取量が適量じゃないから糖尿病になる過程が分かると、高血糖になりはじめの境界型や2型糖尿病なりはじめの方が糖質制限するのは非常にリスキーであることが明白です。ちなみに1型糖尿病は2型糖尿病と原因が全く異なるため、ここでは2型糖尿病に限定したお話しになります。高血糖になるのはまずはインスリン抵抗性になるのがスタートです。糖質を摂取してインスリンが発動したのにもかかわらず、...